するね? サスサクの話するね?
たまに「サスケとサクラは唐突にくっついた」とか「フラグがなかった」っていうひとがいるんだけど、わたしはマジ理解できないんだよ。いやずっとそれっぽい描写はあった!!! 全巻読み返せ!!! そしてわたしとNARUTOの話をしよう!!! SkypeID教えるから!!!! そう思う。
サクラちゃんからサスケへの気持ちはわかりやすいので、わかりにくいサスケの感情を見つけることでサスサクフラグワンチャンネコチャンウサチャンハムチャン探していこう。
まずナルトとサスケとサクラちゃんとが第七班になって自己紹介をする場面。ここでサクラちゃんは恋愛脳全開で「サスケくんが好き~!」ってアピる。「好きなひとは~……」とか言いながらサスケをチラチラ見るんですね。そのときサスケくん地味にほっぺ染まってるんですよ。これはガチ。終盤でカカシ先生がこのときのことを回想する場面があって、そのときにこの場面がコピーじゃなく書きおろされて再登場するんだけど、そこでもばっちりほっぺが染まっているのでこれはガチ。ガチですね。サスケはモテ男だから女の子に好意を寄せられるのは慣れているはずなのにこの反応ということは、サスケがこの時点ですでにサクラちゃんを意識していた説すらワンチャンあります。
サクラちゃんがナルトに対してすごくすごく無神経なことを言い、それに対してサスケが「お前、ウザいよ」というところ。このときのサクラちゃんはひとを思いやれない悪い子なんですが、サスケの言葉を受けて、それが好きなひとからの言葉だからってだけじゃなくちゃんと真剣に受け止めて変わっていくんですね。重要な場面。これはサスケがナルトの孤独にシンパシーを感じていたという、だいぶあとに明かされる事実への伏線という面もあるので物語的にも重要。
カカシ先生VSナルト・サスケ・サクラでは、サクラちゃんがカカシ先生に幻術で重傷のサスケを見せられ、そのあと首まで土中に埋められたサスケを見て気絶してしまうんだけど、サスケは土中から這い出たあとサクラちゃんが目覚めるまでそばについてやっているんですね。昼までに達成できないと忍者になれないという時間制限があるのに。愛じゃん。そしてサクラちゃんが目覚めて思わずサスケに抱き着くんですが、サスケは「うわ! くっつくな!」と言ってサクラちゃんが離れたあとやっぱり……ほっぺ染まっている……愛じゃん。サスケも女の子に抱き着かれたら照れちゃうのかなと思うわけですけど、しかしながら中忍試験編でいのちゃんに抱き着かれたときは迷惑そうな顔をして無言なんですね。ほっぺ染めもなし。なので「サクラちゃんだから」照れた説ワンチャンあるわけです。いのちゃん比較対象に出すのは心苦しいんですけど……いのちゃんはサスケのこともサクラちゃんのことも大好きだから……
そしてここの場面ではサスケがなぜかサクラちゃんに心のうちをちょっと明かしちゃったりもするんですね。サクラちゃんに。グリフィンドールに10点。
で、波の国編に入るわけですが、鬼兄弟が依頼人タズナを狙ってきたとき、カカシ先生が殺され(仮)、襲い掛かってきた鬼兄弟の片割れからタズナを守るためにサクラちゃんは意を決してタズナの盾になろうと飛び出すんですが、そのさらに前に出て守るサスケ。愛じゃん。これだけなら「サスケくん仲間想いで尊い~」だけなんだけど、このあと死んだと思われていたカカシ先生が復活して鬼兄弟を捕縛したとき、「生きてた!」と喜ぶサクラちゃん。「出しゃばりめ」と不満がっているサスケくん。これサスケはサクラちゃんを自分で守りたかったしいいとこ見せたかったし感謝されたかった説ワンチャンありますよね? 実際サクラちゃんはカカシ先生生存の衝撃でサスケが守ってくれたことが頭から飛んでしまったようなので。
木登り修行ではサクラちゃんが抜群のチャクラコントロールを発揮し、教えを乞うナルトにレクチャーしてあげるんだけど、サスケがナルトに「サクラ何て言ってた?」って恥をしのんで聞くんですね……サクラちゃんに直接聞けば絶対教えてくれるのに、ライバルのナルトには聞けるのに、サクラちゃんには聞かないんだよね……へえ……みたいな感じでやっぱりワンチャンあると思います。
そんで中忍試験編。ここはもう出だしからしてワンチャンある。カカシ先生が第七班の三人に中忍試験受験の打診をしてくるわけですが、サクラちゃんは受けたくないなと思うわけです。波の国でのナルトやサスケの活躍に対して、自分は何もしなかった。役立たずだ。と自信を喪失してしまっているので。でも言い出さずに受験に臨むんですが、ナルトは気づかないけどサスケはサクラちゃんが「なんか落ち込んでる、様子がおかしいな」と気づいて、サクラちゃんが自信を持てるように、サクラちゃんの得意な幻術について「おまえなら見抜けるはずだ」とハッパをかけてやる。え~~~~愛じゃん~~~~~。ここはサスサクというより仲間愛。仲間なんかどうでもいいと言っていたサスケくんが……尊い……という場面。
しかしこのあと、無事自信をとりもどしルンルンになったサクラちゃんに無理やり手を引かれても「引っ張るな(手を放せとは言っていない)」というサスケくんがいるのでやっぱりサスサクワンチャン。
死の森はね……もはやワンチャンどころではない。サスサク好きのバイブルといってもいい。サスケが大蛇丸による呪印に支配されて目覚め、ぼろぼろになったサクラちゃんを見て「おまえをそんなふうにしたのはどいつだ」といいだすサスケ、そしてサクラちゃんを傷つけた敵をいたぶる呪印サスケの狂暴性に涙するサクラちゃん、そのサクラちゃんに抱き着かれて止められ正気に戻るサスケ、もうほんとうにワンチャンどころではないんですよ。ミリオンチャンくらいある。
しかしわたしが注目したいのは、大蛇丸に噛みつかれて苦しむサスケが、素手で木をひっかいてかきむしるほどもだえているにもかかわらず、他方の手で握ったサクラちゃんの手はまったく無事というところです。エモない? 岸影先生の手指の作画がうますぎるのもあってむちゃくちゃにエモい場面になっている。
サクラちゃんが切ることになった髪を強がってイメチェンと言っているのに対し、なにかを察して、しかしだまっているサスケくんもたいへんエモいので注目してほしい。
最終試験予選では呪印のことを危ぶんだサクラちゃんがサスケに棄権するよう訴えるんだけど、サスケはそれを拒むんですね。そのときに「おまえには関係ない」「余計なお世話なんだよ」と言うんですが、これは心にもない台詞なんですよ。そのまえには「黙れ」からの「静かにしてくれ」と言っているし、「余計なお世話なんだよ」の台詞のあとのサスケはちょっとうかがうような表情してるんです。つまりサスケとしては「自分が強いのか知るために強い誰かと戦いたい」わけなんだけど、自分が危険な状態にあることも承知で、それをサクラちゃんが真剣に心配してくれていることもわかっていて、それ自体を迷惑だとも余計なお世話だとも思っていないんです。サスケはもう仲間意識に目覚めているので、サクラちゃんが自分を想う気持ち、優しさも理解できて、できるならむげにはしたくない。だから最初から強く「お前には関係ないから黙ってろ、余計なお世話だ」とは言いたくなかった。でも、サクラちゃんが引いてくれないので、サスケはわざとサクラちゃんが傷ついて「もうこんなやつ心配して損した」と思えるような言葉を選んだわけですね。しかしながら、そのあとちゃんと自分がどうして無理をおしてまでも戦いたいのかという説明をしている。これはサスケが本当にサクラちゃんを余計なお世話を焼いてくる無関係な邪魔者だと思っていたらする必要のないことなんですよ。サスケ、サクラちゃんのこと好きじゃん(まだ恋愛ではないかもしれないけど)。
そして極めつけは「いくらお前(サクラちゃんのこと)でも俺の道を奪うことは許さない」ですよ。いや「いくらお前でも」て。いつの間にサクラちゃんがサスケのなかで大きな存在になってしまっているんだよ。素早すぎて見逃してしまう手刀のような感情しか見せていないくせに!
木ノ葉崩し編はサスサクというよりサスケに芽生えた仲間を思う心尊いみたいなところがある。いちおうすべて終わったあと、サクラちゃんに「今回もサスケ君が助けてくれたんでしょう?」って言われて「ナルトがやったことだ」って言って、サクラちゃんが最初は疑うものの納得してナルトをみてほほ笑むんですよね。そこちょっとサスケくんジェラってるんじゃないかなという説はまあ0.2チャンくらいあるんじゃないかな。サスケくんサスケくんだったサクラもナルトをの力を認めたっていう、ナルトの急激な成長や力に対する複雑な思い、嫉妬みたいなものが大部分だと思うけどね。
サスケ里抜け編なんだけども……もうサスサク計測不能なんだよな。ワンチャンどころではない。
サスサク以前に尊いのはナルトとサクラちゃんに対する仲間意識、大切にしたいという気持ちがサスケのなかで、もっとも大切だったはずの復讐を遂げることよりも大きくなっている点。これまでは波の国でのピンチのナルトに対する「体が動いてしまった」という無意識であり、死の森での「ここで命を懸けられない奴がどうして復讐なんかできるんだ」というあくまで復讐を見据えた覚悟であり、木ノ葉崩しでの「ここで死ぬなら俺はそれまでの男」という死の森でしたのと同じ種類の覚悟だった。サスケにとって仲間は大切になってきていたけど、あくまで主眼は復讐にあった。でも、里抜け編では復讐よりも大切になってしまった仲間とともに生きていくか、それでも強くなること、復讐を遂げることとるかという二択になっている。はじめて仲間意識と復讐の意思とが対立したわけです。そしてサスケはあと少しで仲間を取るところだった。まあ音隠れ四人衆、ひいては大蛇丸がそうさせなかったわけだけれども。
サスサク的にはほんとうに尊いのがサスケ里抜けをサクラちゃんが待ち伏せて止めようとする場面ですね。このときのサクラちゃんはまだ幼いので、サスケを想ってはいるんだけど、言ってる内容はすごくエゴエゴしいんです。復讐なんてしないでわたしのそばにいて、ダメなら連れて行って何でもするから、っていう。これが終盤のサクラちゃんの叫びとの対比になっててそれがまたいいんだよなあ。そして、サクラちゃんがサスケに「おまえウザいよ」って言われた件を持ち出すんだけど、サスケはいったんは「覚えてない」と答えるんです。つまり「おまえのことなんかどうでもいいから、そんなことおぼえてねえよ」ってこと。それでサクラちゃんはちょっと傷つくわけですけど、最終的にサスケは「やっぱりおまえうざいよ」と言って「覚えてるしおまえのことどうでもよくない」ってことを伝えているわけなんですよね。ここがね、「うざいよ」をそのまま受け取って「サスケはサクラをずっとウザがってる」と思ってる読者多いんですけど、ここの「うざいよ」も、終盤のサクラちゃんの叫びに対するサスケの「お前は本当にうざいな」も、サスケがサクラちゃんと交わしたやり取りを忘れてない、サスケにとってサクラちゃんはどうでもいい存在なんかじゃないっていう、ふたりだけにわかる符号なんですね。エモさここに極まれりじゃないですか? だれもさわれないふたりだけの国じゃないですか? そして極めつけの「ありがとう」ですよ。もう里抜けすると決めているのに、そこにやってきて感情的に喚き散らしているといってもいいサクラちゃんに対して「来てくれてありがとう」だか「そばにいてほしいと言ってくれてありがとう」だか「一緒に行くと言ってくれてありがとう」だかそのぜんぶなんだかわからないけど、サスケが礼を言うんですよ。え~~~~~ずるいでしょ~~~~~~~許さねえ~~~~~~。
そしてこれはおまけなんですけど、サスケを連れ戻す任務を負ったシカマルがサクラちゃんに対して「おまえでもサスケを止められなかったんだろ」って言うんだな。シカマルから見てもサクラちゃんは特別だったんだ。いや、同じ班の仲間のおまえでもってことかもしれないけど。
第一部でね、これだけあったんですよ。フラグが。唐突じゃねえんだサスサクは。それだけは言いたかった。乱文で終了。いつもじゃん?