勝手にたたかわされてる。
つるみ……なにその背中にべったりくっついて肩をしっかり持ってるやつ……死神ムーブなのだろうけれど、正直愛人か? と思ってしまった。めっちゃ白目むいてるけど。この状態で砲撃のたび喘いでたらマジでヤバいですよ。月島も鯉登もいないこんなところでなにが起こっているというのだ……!?
杉元たちは逃げるほうを選んだ。しかし樺太連絡船大迷惑~!!! 民間船でしょ!!! ていうか脱獄囚がとか不法入国のロシア人がとかそういうのいっさいなかったね。つよいね、つるみたち。
流氷に突っ込むふりをしてまえに砲弾を撃たせ、砕氷してもらって進むスタイル。杉元、賢い! でも結局うまく動けなくなりそうなところ、シーツを奪って氷にまぎれて徒歩で北海道へ。強い。流氷って便利だなア!
俺はマタギですに呆然としていた特務曹長、立ち直っておる。鶴見があとから砲撃で砕氷させて進んでいったのではと気づくのはさすがなところ。でも流氷って流れてるからすぐその道もふさがれてしまう。追跡しますとすごい、判断が速いウサミ。志願者をつのるまえに志願している。鶴見が判断するまえに、つるみがするであろう判断を予測している。いや~きっとあの網走刑務所への潜入任務も、自分がいきますって自分から志願したんだろうね。強い男だウサミ。しかし、ヒャクノスケヤマネコに代わる狙撃手がいるから後追いするのは利がないとしてとりやめ。流氷に取り囲まれているし、早く脱出しないといけない。
そこでふと、人間っぽい顔をして、「ゆっくりと話したいことがあったんだがな……」とつるみ。そこでその顔するのずるいよ。しょんぼりしてるじゃん。なぐさめたくなっちゃうじゃん!? しかし、つるみがアシㇼパと話したかったことって何だろう。アシㇼパはひとめ見て逃げ出すことを選んだけど、ここまでずっと「知りたい」で突き進んできた彼女が、はじめて、知ることを拒んだ相手がつるみ、というの、あとできいてきそうでこわさがある。
つるみは確かにアシㇼパの進もうとする道をたぶんゆっくりとふさいでくると思う。軍事政権を打ち立てるからには、もちろんアイヌも和人とおなじく徴兵するわけで、その場合、少数であるアイヌに合わせるより和人に合わせるほうが簡便であるから、いろいろな面で、アイヌは迫害とは言わないまでも、すこしずつアイヌの独自性が失われていくようなことになっていくのじゃないかな。
ただ、つるみはアシㇼパに、ウイルクと「同じ目だ」と言ったけれど、アシㇼパはたぶん、のっぺらぼうとなったウイルクの眼をつるみは見た、その死体の眼を見てアシㇼパの眼を判断したと思っているだろうけれど、つるみは、アシㇼパの知らないウイルクを知っているんだよな。そこがこわい。そのことを知らずに、アシㇼパが対話を拒んで敵対の道を選んでしまったことがこわいな、といまさら思えてきた。
そもそもつるみはウイルクにどんな感情を持っているのか、それが謎。妻子の仇だとか思ってるとはわたしは思わないんだよな。撃ったのは(たぶん)ソフィアで、ソフィアのことはウイルクが連れて来たから、と言えなくもないけど、そもそも秘密警察が来たのは長谷川、つるみのせいなんだよ。長谷川を売ったやつのせいでもあるけど、そもそも、つるみが犠牲の羊としてフィーナを選んだわけで、それでウイルクたちを恨むとしたらちょっと見損なってしまうなあ。いや、わからないけど。
そしてなんかクリオネとか見つけてウフフアハハとどんぶらこしている一行。ふつうにずきんちゃんも笑ってない? かわいい。少女世界もまた登場してるし。クリオネって和名ないんだね。明治時代にもクリオネなのか~。ウフフアハハ。どんぶらこ。
そしてシロクマ……えど…がいくん…?
そういえば19巻感想書いてねえわ。