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ゴカム:207話「塹壕から見えた月」

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ゴカム:207話「塹壕から見えた月」

ネタバレを見てしまったので、昨日買ったのにきょうまで開けなかった。

いや……鶴見じゃん……リアル鶴見じゃん。回想とかそういうのじゃなくマジ鶴見じゃん。ひとりだけコマぶち抜きやがってよ。刺激が強いし刺青人皮をあつかう手がたおやかでね。後ろのウサミ怖い怖い! タマ狙ってるようにしか見えねえ。でもウサミにあるのは”愛”なんだよな……。

 鶴見とアリコの問答。もうね、あきらかにね、鶴見はアリコを信用していませんね。アリコの話は完全にブラフでしょう。これが「これが中尉殿の持っているすべての刺青人皮でしょうか?」って、アリコがきくことじゃないんだよね。菊田がきくこと。アリコ、嘘つくの下手だな~!!!!! そんなところもげんじろちゃんみがある。コタンに潜伏していたのも、これはあれだね。あれだよね。わくわくしてくるぜ。
 鶴見の声掛けもなんともこわい。「一枚でも欠けたなら……」って盗めと言っているようなものじゃないか。そして現状ではわからないというアリコにもちゃんと褒め褒めの言葉を賜う鶴見。鶴見はこうじゃないとな!

 ちんちん特務曹長がなんか急にポエムりだした。塹壕から見上げた月は変わらない。へえ~ふたりはそういう仲だったのだね。だから菊田にとってアリコはちょっと特別なのかな? でもアリコが倒れている位置とむきからしてアリコからは月が見えないだろうし、見えていたとしても、月が変わらなくてもひとは変わるんだよ。

 衝撃の鶴見全裸。月島と鯉登がいないすきをついての全裸。サトゥルヌス先生特有のカメラ目線の全裸。夕張のときとくらべると、鶴見こいつ、仕上げてきやがったな……感がある。というかそんなに筋肉ムキムキなのに頬がそんなに削げることある? わからない。でも、スチェンカで戦った面々とくらべると、やや鯉登少将よりのやわらかさがある気がする。そしてアハハウフフと笑いあって鯉登少将と語り合うくらい仲がいいんだね。けどケツをスパァンってするのはなに? お茶目ごころ? 管轄がちがうとはいえ上官ですよ! そしてもすだけで「部屋に帰って寝る」と伝える鯉登少将と、もすだけでそれを読み取る鶴見。愛人かなにかかな?
 しかしこの友情じみたものも、音之進との合流や花沢中将のことが露見すればひっくり返ると思うと、ひやりとする話だな……あとのぞきをしているウサミ、こわすぎる。同性なんだから、偶然をよそおっていっしょに入ればよくない? いやのぞきじゃないのかもしれないけど、のぞきじゃなくてなんかの任務なのかもしれないけれども……いやのぞきだろッ!
 鯉登少将といっしょにいるということは、網走からぐるっと回って登別に来たのかな? そしてまたぐるっと回って樺太へ? 陸路よりは早いのかもしれないが、えぐい行程だ。

 そしてつぎのページではアリコがハリウッドばりに窓を破って登場。やめてください、この時代のガラスがいくらで取引されているか知っているんですか? わたしは知りませんけど。小銃で撃ってるのはウサミ? 短銃で撃ってるのは菊田かな? アリコ、血みどろ~のところにカンカンカンカンの下駄の音! 下駄じゃないけど! 清純派アイドルトニアンジだ~!!!!! 生きてた! 生きてたよ~!!!! もう二度も死亡疑惑がかかったから、これ以降はやめてください。死にかけて生還したあとマジで死ぬのはやめてください(モハメド・アヴドゥルから目をそらしながら)。もこもこしてるトニアンジかわいい~。しかしこのふたりいつ組んだのだ? よくわからん。あとアリコの「全部 盗ってきた」のところ、LINEスタンプとかになりそう。みたいな印象を抱いてしまった。
 鶴見小隊、けっこういっしょに来てたんだね。海軍も混じっているのかしら。

 尻スパァァンの場面二度もいる?
 そうかあ、アリコの父親は、のっぺらぼう……というかキロランケに殺されたアイヌの七人のうちのひとりだったんだな。ちいさく傷がついている。回収したのが鶴見中尉だってことすら知らなかったのか。まあずっと登別だろうし一等卒だし、しかたがないのか。
 トニアンジがわざわざ登別にきていたのも、ウイルクからアリコの存在を聞かされていたのかな? 殺された七人のうちのひとりには息子がいて、そいつは第七師団二十七聯隊の鶴見中隊に所属していたと。
 アリコが塹壕から見えた月を忘れちまったって菊田は言うけど、ふたりはおなじ月をみていたのかな? 菊田の一方的なシンパシーのようなものだったらどうしようか。どうもしないけど。アリコも苦渋の表情をしているので、菊田に対してなんらかの感情があるのか、単に実直だから、裏切り行為に生理的な嫌悪感をもよおしているのか。

 肩掛けコートの鶴見登場。ほんとうに死神か悪魔のようだ。
 「奴にそそのかされたのだろう? 父親の遺志を継げとかなんとか…」という台詞で思ったけれど、鶴見は父(場合によっては母)の呪いを解くものであって、土方は門倉やアシㇼパに対してしているように父との絆をむすぶものなんだな。そういえば茨戸は結局、親子のしがらみを断ち切ったのはヒャクノスケヤマネコだった。
 SPNの悪魔のような眼をした鶴見中尉、おぞましくうつくしい。
 ものすごい顔でアリコに食いついているウサミ。正直めっちゃこわい。噛みついてるときの顔、なんとなく進撃の巨人を思い出した。しかし、ウサミ、鶴見の登場があってアリコが動揺していたとはいえ、噛みつける距離まで一気に近づいて目にこぶしを見舞っているのすごくつよい。屈強な兵士じゃないか。青筋ヤベエな。

 そして最後、「次号、もす(有古が逃げます)。」じゃないよ。それまでにどういう戦いがあったのか知りたいのだよ。あと、菊田の鶴見に対する感情もちょっと気になる。普段は変じゃないけどクソ重い月島タイプなのか、普段からおかしいウサミ・鯉登タイプなのか、ふつうに尊敬していますってふうな谷垣タイプなのか。教えてくれ。教えろ!

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